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Channel: ゼーゼマン家の人々
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クロさんとシロさんとようやく ようすけさん

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ぼろぼろになってしまったクロさん

当時あった首の四角いただれた痕は ざっくりと切れて かなりの傷になっていました


未だに治っていないんだ。。。。。


クロさんに 抗生剤を飲ませよう

ちょうど3013年8月後半は 娘は長期の休暇に入っており 毎日一緒に散歩に出ておりました

娘 クララお嬢と一緒に なんとか クロさんの傷を治したいと画策したものです


というのも せっかく カップ状のエサに抗生剤を粉々にして混ぜ込んで持って行っても

毎朝来るエサやりさんが来た後では 何も食べないのです

彼女とクロさんとの間には 以前会った時で2年 それから 8か月は経っていたのですから
ほぼ3年の 長い絆があります

おまけに 彼女はクロさんに パンを食べさせるのです
正確には パンの真ん中の 黄色いベタベタした部分を
クロさんは ペチョペチョ舐めているのが遠目に見えます

マヨネーズっぽいものかな・・・・あるいは クリームかもしれないけど
どちらにしても あまり猫の体にはよくなさそう

ある時は 缶詰を開けていたので 見に行くと
人間用のシーチキンでした

。。。。。そんなものなら よく食べるのねぇ。。。。絶句してしまいましたよ



塩分が・・・・・塩分が・・・・・・・・・・・


気になるけれど うちの猫でもないのに やるなとは言いにくい



それから 彼女(以後パンやりさんと呼ぶ)より 少しでも早く行って

薬入りの餌を食べさせるための戦いがはじまりました



でも パンやりさんは 早いのよねぇ〜〜〜

頑張って もっと早く行くと クロさんが 嬉しそうに寄ってきて
薬入りのご飯を食べ始める

ところが パンやりさんの 車が入ってくるのが見えた途端 クロさんは 走って彼女の車を迎えに行ってしまいます
そして もうこちらには見向きもしない


パンやりさんに これは薬が入っているので 先に食べさせてくださいと頼んだりしました









シロさんは 人間に姿を見られないように細心の注意を払っており
長い事パンやりさんは シロさんの存在を知らないようでした

知ってからも 特にシロさんのことには無関心で クロさんだけにご飯をあげておりました


こちらは ぼくちんの 散歩がメイン
朝と夕方 きっちり2回 

毎日 合計1時間半から2時間 あたりを ウロウロ歩くのですから いろんなことが見えてきます

そのうち 夕方 猫に餌をやりに来ている人も いることに気づきました(以後夕子さんと呼ぶ)


夕子さんは クロさんに つきっきりで ちゃんとした猫用のご飯を食べさせ シロさんがかくれながらも ちゃんと食べられるように
いろいろな シロサン好みの場所にも ちょこちょこと餌を置いてあげていました

シロさんは 側溝の溝の中を歩いたり わざわざ 山の方に登って 

下手な探偵ドラマの尾行シーンのごとく 木の陰にかくれながら おおまわりして近づき エサにありついていました
目が合うと ぱーーっと回れ右して逃げちゃうけどね



しかも 夕子さんは クロさんの首の傷に薬を塗ってあげているところも 見たことがあります

夕子さんの ご飯がよかったのか

クロさんの首の傷が 朝見たら ふさがっていて やったーーと喜んだら
また 夕方にはぱっくりと開いているということを 何度か 繰り返し

気候が涼しくなったこともあり ようやく クロさんの傷も綺麗にふさがりました

それと 同時に 声がかすれちゃって ニャーと泣けなかったクロさんが かわいい声でニャーとなくようになり

こころなしか 毛並も少しきれいになってきたようでした

クララはそのころ クロさんの 首のあたりの毛が モフっとしてきて
この子 ひょっとしたら 長毛かなと思ったそうです


朝はパンやりさん 夕方は夕子さん

そうすると 私が差し出すエサには 見向きもしないクロさん

どちらにも もらい損ねた時にだけ カルカンのレトルトパウチにカリカリを混ぜたものを食べることはありました
カルカンを持っていなくてキャラットでは ダメ!
モンプチのカップ型のエサでもダメ
好みのうるさい クロさんでしたよ

だけど 食べたくなくても 律儀によってきて スリスリしてくるんです

雨でも降ろうものなら どこで寝るんだろうと もう辛くてたまりませんよ


多少きれいになったとはいえ 具合が悪そうなことに変わりはありません


ひょっとしたら もうあまり長くはないのかしら
だったら 最期は

最期くらいは あたたかいお布団の上で迎えさせてあげたい

などと 娘と話したりしましたが


どうしても ふんぎりがつかない


なんせ 人生で 猫にかかわったことが一度もない
猫をかわいいと思ったこともない
まじ 触ったこともゼロに等しい

近所の飼い猫が 庭の芽が出たばかりのチューリップをポッキリやって 花が咲かなかったり
ふんをして行ったり 車の上に飛び乗ったり

どちらかといえば 猫には嫌悪感さえいだいていました

そりゃあ 敷居が高いよねぇ


もんもんとしながらも 猫のエサやりは パンやりさんと夕子さんにまかせて 一歩引いておりました










この餌場の駐車場と亀の池を結んだ直線上の 正反対の方を歩いていて
例のチャトラ(現ようすけさん)を見かけたことが2回

池の時と同じように うずくまって こちらの様子をうかがって デカ犬が通り過ぎるのを待っていました


ああ こっちの方にいたんだね

そうは思っても ぼくちんの散歩中 餌を置いてやることもできません

だって ぼくちん 全部食べちゃうもんね

二人いれば できただろうけど チャトラを見たのは私が一人の時ばかり


帰りに車を止めて そのあたりに 餌をおいてやりましたが 当然 チャトラの姿はすでにありません
食べたのか どうか 謎のままです 

そんな日々をすごしつつ 季節は進み 山の木々は色付き 遅い台風がやたらと襲来した10月の頃だったと記憶しています


餌場の駐車場のそばには大きめのあずまやがあります

そこで たばこを吸う人が時々座っています

そのあずまやの塀の上に 置物のように動かないチャトラが!



やややや


ここにくれば 餌があるよと 回覧板でも回るのかねえ

それても 時々 餌を置いていく デカ犬とおばさんの 動向を 陰から観察していたのかねえ

私は知らなかったけれど 夕子さんは9月には 餌場から少し離れた山の中で チャトラを見たそうです

夕子さんの置くエサのおこぼれにありついていたのでしょう

ガリッガリではなくなっていました


ちゃんと生きていけたんだね よかった よかった


たしか 雨降りの夕方だったと思う

あずまやの 塀の上で置物然としていたチャトラから見えるように

雨だから出てこないかもなとは 思ったけれど 茂みに餌を置いてみました

翌朝 餌はなくなっていましたが 誰が食べたかはわからないまま




ある朝 車から降りると ニャーとかすかな猫の声

あれ? 空耳かな? 

久しぶりに クロさんが ご飯ほしいと 寄ってきたのかな?

見回すと誰もいません

やはり 空耳だったかなぁ??????



ぼくちんを降ろすため バックドアをあけようとして
目に飛び込んできたのは

車から ちょっと離れた茂みから こちらをじっと見つめる チャトラの熱い視線



ええっ?

一度 あずまやの近くに餌を置いてあげただけで 私の車をおぼえたの?

予想外の猫の記憶力と観察眼に驚いた 驚いた

すがって来られると一気に可愛くなっちゃうよねえ





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